学びにおいて最重要視すること♪

私は、生徒たちが学習するうえで非常に大切に考えることがあります。唐突ですが、それは何だと思われますか?30秒ぐらい目をつむって考えてみてください。どうでしょうか。今日は、このことについて少し書いてみようと思います。

 

私にとって、生徒たちが学習する上において一番重んじている点というのは、ずばり"姿勢"です。態度ともいえます。学力や知識量といったものは私は問いません。素直な心で勉強というものに向き合う気持ちがあるのかどうか、この点なのです。それは、細かく見ると、挨拶や言葉遣いなど様々な部分からも感じ取れ、話の聞き方からも見て取れます。

 

そのような姿勢が"出来ている生徒"というのは、必ず、学力が上がります。この点については、私が保証します。姿勢や態度が素直で誠実な生徒というのは、スポンジが水を吸い込むようにどんどん知識を取り込むようになり、それが情熱や意欲というものにもよい影響を与えていくからです。反対に、姿勢や態度の良くない生徒というのは、ある時までは勉強がそこそこ出来ていたとしても、やがて難しいことを学ぶようになったり、周りも努力をしだすようになったときに、よくない姿勢がブレーキをかけてしまうことになり、情熱や意欲といったものをそぎ落としてしまうことになるのです。

 

では、"姿勢"というものをどのようにして正していけばいいのかです。ここで、姿勢というものは、「見た目のもの」と「心のうちにあるもの」というように2つの括りで考えていくことができます。見た目で、背筋をピンと伸ばして学習する、これも大切なことです。肚が安定せずグニャっとまがった姿勢で学習している生徒もよく見かけますが、これでは集中力が上がりません。眠気にも襲われますし難問が次々に自分を襲ってきた時にはそれこそそのまま机の上にバタンとなってしまいます。姿勢を良くし呼吸が整った状態で学習していると、俯瞰的にものが見れるようになり学力は向上するのです。

 

次に、「心のうちにあるもの」についてですが、これは非常に難しい部分です。他人がいくら変えようとしても変えられない、それがこの「心のうちにあるもの」だからです。私の場合はですが、このような生徒ともしっかりと向き合うように努めます。生徒の内にある姿勢を変えようとするのではなく、受け入れようとします。その生徒はその生徒なりに良い部分を見つけようとすれば必ず見つかりますし、もし、姿勢というものを点数で表すとしてもけっして0点ではないはずです。たとえ100点満点中5点であっても、10点、20点と上げていく方法はなにかしらあるはず、というような見方をします。この生徒はこんな姿勢だからダメと決めつけたり、面倒見切れないと突き放してしまうのは教育者としては私は間違っていると思うのです。

 

だから、私は、たとえ1点でも2点でも上がるように今出来ることはないか?とその場面場面で体の姿勢を正すような一声をかけたり、気持ちの部分で素直な前向きなプラス面が少しでも大きくなるようにさまざまなアプローチをします。うまくいかないこともこれまでに山ほど経験していますが、それでもそのときのベストを尽くそうとそこに全力を注ぐことに意味があるのです。その基本的なやり方とは、私の場合、褒めるという方法を執ることです。ポイントは、ドーパミンが湧き出るように褒める、です。ドーパミンが出れば、いわば放っておいてもその生徒はやるようになるのですが、その体験は人であれば幼少期に必ず体験してきているはずだからです。

 

あとは、私がいないところでも「体や心の姿勢」が良くなるようにとあこがれを抱けるような過去の出来事や私の実体験をあれこれと話したり、もっと広い世界からいろいろな気づきや学びが得られるように本や新聞といった活字の世界にも足を踏み入れてもらうような働きかけをします。

 

そこに時間をしっかり費やせば、いずれ生徒との信頼関係が出来上がり、生徒自身の中にセキュアベースというものが確立される、これが私の考えです。それが、「こころのうちにある姿勢」が変わる瞬間だと思うのです。

 

いかがでしょうか?

 

今日、書いた"姿勢の大切さ"というのは、もちろん生徒に対してのみ求められるものではありません。どんな人にとっても生きる上において最重要課題としていくべきことのような気がしています。

そう考えると、私自身の"姿勢"もまだまだです。