子供たちにとって、学習というのは焚火の中で灯る炭火のようなものです。じわりじわりとでも燃え続けていなければいけません。一旦、消えてしまうと、もう一度、火をおこすのにはものすごい力を必要とします。したがって、消えかかっているようなお子さんの場合は周りがそばにいて火が消えないようにときにふうふうと一緒に息を吹きかけてやる必要があります。
一旦、赤々と燃え出した炭は周りの炭にも燃え移ります。可燃性が働きます。
しかし、炭と人間が違うのは人間には自燃性という自らを燃やす力があるということです。これは人によって様々です。何に誘発されて自らを燃やすのかも人によって異なりますし、また、他人を燃やそうとする他燃性や何をやっても燃えない不燃というのも人それぞれで性格の違い同様異なります。
但し、お子さんの自燃性を引き出すということに関してはそれなりのやり方というものがあります。
それは子供が抱く好奇心に目を向けること。好奇心が旺盛であれば感受性が磨かれます。感受性が磨かれることで他人との共感も出来るようになります。つまり相手の気持ちが鏡のようにわかる、あるいはわかろうとするようになるのです。
そうなれば、学校の先生の話や両親が言うことも相手の立場になって聞こうという姿勢が出てきます。
焚火の中の炭の火でいえば、じわりじわりと燃えていた火も周りからたくさん熱をもらいさらに赤々としてきますし、自らも周りを燃やすことが出来るようになるのです。
だから、気をつけなくてはいけないのは、好奇心の芽を摘み取ってしまわないこと。これをしてしまうと不燃、ようは何をやっても火がつかない、燃えない子供になってしまいます。これが一番危険なことなので、「そんなことはしてはいけない!」とか「こうしておくのはあなたのため!」などということをなるべく言わないような子育てや教育をしてあげることです。
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